こんにちは。大学院2年の若松です。
今回は、大学院生の本分である「研究」について簡単に紹介しようと思います。
名古屋大学ラグビー部に興味のある高校生、OB・OGの諸先輩方、もちろん現役ラグビー部、色々な人が読めるように書きました。ちょっと長めのブログですが、そこそこおもしろいと思うのでぜひどうぞ。
特に、理系の現役ラグビー部の方はぜひ読んで下さい。
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最近、高校の同級生S君(文系)からのある一言に「うーん」と唸らされました。
S君「院生って何やってんの?」
もちろん即答しました。「研究だよ」
ただ、会話は当然これでは終わらなくて、
S君「研究って何?」
いや、この質問って答えるの難しいと思うんですよ。
「俺のやってる研究は構成元素の共有結合性に依存しない酸素四面体ベースの新規強誘電体を~」
ってつらつらと説明してもいいんですけど、多分に彼が聞きたいのはそういうことじゃないと思うんですよね。
「何のために研究して、実際にどんなことをやって、もっと言うとなんでそんなこと真面目にやってんの?」
ということがきっと聞きたかったはずなんです。
もちろんその場はちゃんと説明しましたが、最初は思わず「うーん」と唸らされました。
今回のブログは、S君に説明したことをそのまま書こうと思います。
写真を交えながらブログを書きましたが、企業秘密ならぬ研究室秘密が写っている部分についてはモザイク処理をしています。ごめんなさい。
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「研究とは何か!?!?」
改めて説明しようとするとなかなか難しい。
ちょっとイメージしてもらうために、今回はマジでやってることをマジのまま紹介します。
僕の所属している研究室のスタンスと僕の研究をすげーざっくり言うと、
自分で新物質作って、自分で測定装置組み立てて、自分で新物質を測定して、それを世に送り出す研究室です。
「新物質作るってどゆこと??」
原料の粉を買ってきて、
混ぜる。
とにかく混ぜる。
そんで焼く。
はい、できあがり。
いや、すいません。だいぶ嘘言いました。
こんなに簡単ではないです。笑
まーとにかく、できあがったこの白いラムネみたいなやつが新物質です。
美味しそうですが食べると多分お腹壊します。
この新物質、このままでは何の測定もできないので、測定しやすいように加工します。
今回はこれを削って、0.2mmの薄さにすることにします。
なお、この画像の左上の強いモザイクは、たまたま写り込んだラグビー部の後輩の青木くんです。
彼も研究室(としては)秘密(にしたい存在)なので、強いモザイクをかけておきました。
「ちょうど0.2mmや!」と思ったら違いました。
ドヤ顔がマスクで隠れているのが幸いです。
ともかく!こんな風に新物質を加工し終えたら、いよいよ測定。
この新物質が社会の役に立つかどうかが、ここでようやく分かるわけです。
そんな大事な測定を行う、自作の測定装置がこちら!
残念ながら研究室秘密100%なので、青木くんと同じくお見せできません。泣
黒い何かがある、ということだけ理解しておいて下さい。
というわけで、こういうことをずーっとやってるのが(少なくとも僕の)研究です。
どんな新物質を作るか?どういう風に作るか?どうやって役に立たせるか?なぜ役に立つのか?
そんなことを全部自分で考えて、実行できるのが研究の面白さ・・・ですかね。
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さて、すさまじく適当な説明でしたが、なんとなく研究ってものをイメージしてもらえたでしょうか。
でもここまで話しても、S君の疑問は解決しなかったんですね。
S君「なんでお前そんなことやってんの?」
S君は更に続けます。
S君「だってお前ラグビーもやってんじゃん。どっちかで良くね?」
確かにS君の言うとおりなんですよね。
どっちかに集中したほうが、(多分)効率も良いだろうし、
2つをこなすのって一般的に大変じゃないですか。
なんで俺って両方やってるんだろう?
この時の僕が何を考えていたかは、正直なところ酒の席だったのであまり覚えていないですが、こう即答したことは覚えています。
「でも両方やってたほうがかっこいいじゃん」
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冒頭で「今回は、大学院生の本分である「研究」について簡単に紹介しようと思います。」と書きましたが、あれは嘘です。
今回のブログの本当のテーマは、「大学院でもラグビーを続けることの意味」です。
部活をがんばる。あるいは勉強を頑張る。あるいはバイトを頑張る。
何か1つを突き詰めるのって、そんなに難しくないと思うんですよ。
現に、現役ラグビー部の全員が部活を頑張っています。
大学院生になったら「部活を頑張る」が「研究を頑張る」に変わりがちですけど、
でも結局それって、後輩たちとなんも変わんないと思うんです。
後輩たちが1つのことを頑張っている間、俺らも1つのことを頑張る。
いやいやそうじゃなくて。
やっぱり先輩なら2つ、3つと頑張りたい。
後輩が憧れる先輩ってそういう先輩じゃないでしょうか。
後輩がかっこいいと思う先輩でいたい。
後輩に誇れる自分でいたい。
だから僕は両方やってるんだなあ、と最近気付きました。
というかS君に気付かされました。
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後輩がかっこいいと思う先輩は、別にラグビーの上手い下手とかは関係ないと思います。
誰かがかっこいい姿を後輩に見せて、
憧れた後輩が真似をして、
いつか伝統になっていく。
かく言う僕も、2つ上のある先輩に憧れてこんなことをやってます。
1つ下の後輩達も、研究も部活もがんばっていますし、(ただしあいつらは多分俺には憧れていない)
今後の名大ラグビー部が楽しみです。
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というわけで長くなりましたが以上です。
次のブログは、現ラグビー部最高権力者の松下真也くんです。
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