2019年3月15日金曜日

常光君から滑り散らかしていると紹介のあった奥長君より紹介を受けました、新3年生の澁谷です。奥長君に秀逸な返しとお褒めいただくのはなかなか光栄なことです。ありがとうございます。
さて、早くも2019年も3月になり、年度の変わり目が近づいてきました。今年卒業、入学を迎える皆さん、誠におめでとうございます。名大のラグビー部では2月はオフ期間になります。僕は去年のこの時期に引っ越しをしました。新生活を迎える皆さんの少しでも参考になればと思い、当時の僕の物件選びの基準をお話ししたいと思います。(ここから先はあくまでも個人的な意見です。)

1. 物件探しの時期
不動産屋の書き入れ時はやはり3月・4月の年度の変わり目です。卒業・入学、転勤などで人の入れ替わりが最も激しくなる時期だからです。そのため、空き物件が多く出るのもこの時期。しかし、あらかじめ引っ越しを決めている場合、この時期の家探しはおすすめしません。部屋は多く空きますが、需要も多くなるからです。この時期に物件探しをしていると、1件目の内覧を終えて2件目、3件目を見終わって店に戻ると、もう1件目が埋まっている、ということも珍しくないようで、ゆっくり選んでいる余裕はありません。一番おすすめの時期は年末。年度末で退去することが決まる物件が出始める一方で、新入生はまだおらず、転勤もまだ決まっていないことが多いため、激しい競争にはなりません。まだ前の人が住んでいて内覧できないこともあるというデメリットもありますが、多くの物件の中から自分の条件に合った物件を選ぶことができます。また、不動産屋がすいているため、丁寧に対応してくれる余裕もあります。

2. 物件の条件
ここからは、自分の条件に合った物件を探します。条件をよくすればその分家賃は高くなりますので、妥協できるところ、できないところ、予算とのバランスが重要です。また、家賃だけではなく、共益費も合わせたバランスで考えるようにしましょう。
立地
家賃に最も影響する要素といっても過言ではないでしょう。一般的に、駅から近くなるほど家賃は高く、遠くなるほど安くなります。ここで重要なのが、普段自分が使う交通手段です。電車通勤・通学の場合は当然駅に近いほうがいいでしょう。しかし、自転車や車で通勤・通学する人の場合、駅に近いという条件はそこまで重要ではないかもしれません。この条件を多少緩くすることで家賃が大きく変わるので、きちんと検討してみたほうがいいでしょう。また、一人暮らしの場合、特に重要なのがスーパーやコンビニ。効率的に生活できるようになるだけでなく、雨の日や疲れた時などの家事のモチベーションにかかわります。これが近くにないと、怠惰な生活を送る原因にもなりますので、確認しておきましょう。

構造
アパートの構造は大きく木造、軽量鉄骨、鉄筋コンクリートの3種類あります。構造は建物の強度に大きくかかわるため、安全性の面から考える必要があります。特に名古屋のように将来的に大きな地震が来るといわれているような地域では、構造は大きな判断材料になってくるでしょう。もう一つ、構造の面からは音の響きの違いがあります。木造は音を通しやすく、鉄筋コンクリートは音を通しにくくなります。寝るときに周りの音が気になるという人や、よく自宅で騒ぐから周囲に音が漏れないようにしたいというのであれば、より上のグレードの物件にするとよいでしょう。

築年数
日本の場合、基本的には新しい家のほうが家賃は高くなります。新しいほうがきれいで古いほうが汚いというイメージがあるかもしれませんが、それ以上に注意するべき点があります。きれい、汚いに関しては、ある程度年数がたった物件でもリフォームで何とかなっていることも多いからです。古い物件で問題となるのは耐震基準です。国の定める耐震基準はここ数十年で何度か更新されていますが、それより前に建てられた物件は現在の耐震基準で要求される水準を満たしていない可能性があります。耐震基準が改定された年と、建てられた年を比べる必要があります。

収納
見落としがちですが、意外と重要な要素です。特に洋服などの荷物が多い人は収納の大きさは重要な条件となるでしょう。ここで重要なのは、実際の生活のイメージをしてみること。内覧の時に見える収納はもちろんですが、実際は壁に突っ張り棚をつけたり棚を置いたりして、意外と収納は増えます。もちろん大きいに越したことはないですが、妥協しやすいポイントでもあります。

キッチン
特に自炊派の人には重要な条件です。自炊をするうえで最も重要な要素は二口コンロでしょう。コンロが2つないと効率が上がらず、自炊も億劫になってしまうでしょう。また、あまりに狭いと窮屈に感じて意欲を失ってしまうかもしれません。一人暮らしであれば、3畳程度あれば十分余裕をもって生活できるといえるでしょう。また、前の項目と被るところがありますが、収納が充実していれば実際よりもキッチンを広く使うことができます。ただし、キッチンには一つはごみ箱が必要でしょう。ごみ箱は案外場所をとるものなので、内覧の時にはご注意ください。

その他
ほかに家賃を左右するものとしては、洗濯機置き場、ユニットバス、セキュリティなどがあります。洗濯物が多く出る人は、自前の洗濯機を使えたほうが、都合がいいでしょう。また、洗濯機は家の中置きと外置きの2パターンあります。中置きでは外部への音漏れはあまり心配しなくてもいい反面、生活スペースが狭くなります。外置きでは騒音の関係で夜は洗濯する時間が限られる一方で、生活スペースは削られません。自分の生活をと照らし合わせて選ぶとよいでしょう。
このほかに、あると便利なものとしては鴨居があります。壁に沿って数センチ壁から飛び出ている木の棒で、これが洗濯物を部屋干しするときに重宝します。床に置くハンガー掛けは場所を取りますし、カーテンレールに洗濯物をかけると重さに耐えきれずに歪んできてしまいます。鴨居に物干し竿をかけることで、室内でも余計なスペースを使うことなく洗濯物を干すことができます。ただし、装飾用で強度を伴っていないものもあるので気を付けましょう。

3. 引っ越しにかかる費用
引っ越しを考えるきっかけとして、家賃を今より安く抑えたいということがあります。しかし、引っ越しには想像していた以上にお金がかかるということも珍しくありません。引っ越しにかかる費用は、敷金・礼金など新居や不動産屋に支払うものと、家具などの運送費があります。敷金・礼金や不動産屋の仲介手数料は、多くの場合家賃を基準に決められます。そのため、初期投資を低く抑えるためにも家賃を低く抑えておくのは重要です。運送費は時期によって大きく変わります。特に2月から4月は最繁忙期にあたるため、高くなります。一人暮らしの場合、2トントラック1台でこと足りる
ことが多いですが、名古屋でこの時期に業者に頼むと4万円程度が相場となるようです。(現在はもう少し上下しているかもしれません。)業者に頼む場合は、この時期は早く頼まないと引き受けてくれないこともあります。少しでも安く済ませたい場合は友人・知人に手伝いを頼み、トラックを借りて引っ越すのがよいでしょう。ただし、素人の引っ越しは家具を地面や家にぶつけて傷つけてしまうこともあるので、十分に気を付けてください。また、ガス工事や電気工事は必ず業者に頼むようにしましょう。

ここまで長々と書いてきましたが、特に大事なのは1、物件探しの時期です。年末のうちに不動産屋に行けば、じっくりと相談に乗って物件探しを手伝ってくれるでしょう。逆に、しっかりと選ぶためには早めに行かなければいけないということでもあります。皆さんの物件探しの一助となれば幸いです。

次は、この春お兄さんが新生活を迎える松浦淳之助君に回したいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿